いなせりブログ

いなせりブログでは、いなせりスタッフの日常や
魚河岸の魅力をお届けします!

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連載企画「仲卸インタビュー」
インタビュー第2弾では、サラリーマンから、異業界である築地市場の仲卸へ転身された、小川万寿男さんのインタビュー模様をお届けいたします。


サラリーマンから異業界である仲卸の世界に飛び込んだ小川さん。
仲卸としての苦悩働く中で芽生えた次の目標とは?



■人物紹介:㈲髙徳/小川万寿男(おがわ・ますお)
前職は金融関係の営業としての仕事に従事。
仲卸業に加え、現在、妻・仁和子さんとともに、料理教室「築地魚がし倶楽部」を設立し、魚食普及活動も行っている。
髙徳(1965年設立)は、インドマグロ(ミナミマグロ)メバチマグロといった冷凍マグロを中心に、アジなどの鮮魚も販売している。


■仲卸としての原点、プロの技を見て盗む日々



-仲卸としての技術はどこで習得されたのですか?


実は全て「独学」なんです。
私の場合、築地市場で働きはじめた時の年齢もあり、鮪の見分け方から捌き方まで全て自分で学ぶしかありませんでした。


築地で働きはじめた当初は、鮪の腹も背も分からない、せりの仕方は直接せり人から聞いていました。
加工方法や販売方法は、毎日、他のマグロ屋をこっそり覗いては盗んでいましたね。


築地にはその道のプロがたくさんいますから、学べる場所は至るところにありますよ。


-仲卸業を続けている中で大切にしていることはありますか?




たくさんあります。
その中でも一番大切にしていることは、できる限りお客様(買出し人)と対面して会話することです。
お客様ごとに、性格も違えば、考え方も違いますから、 マグロで言うと、赤身の色身質(みしつ)の硬さ解凍方法加工方法などの好みも千差万別です。


それらを汲み取り、お客様に合った商品を提供するためには、対面して会話することは必要不可欠だと思っています。
時間はかかることなのですが、 少しずつ信頼を重ねていくことで、お客様との長いお付き合いができます。


信頼関係がないと、商売として続かないですからね。
※取材中も、北海道のお客様から、「祭りのイベントを企画してほしい」とオファーの電話があったほど。小川さんとお客様の信頼関係の深さがうかがえる一場面もありました。


■仲卸として今、自分ができること!



-聞いた話によると、仲卸業の傍ら、食育活動を行っているとか?


築地に集まる美味い魚の魅力を伝えていきもっともっと魚を食べていただきたいという想いから「築地魚がし倶楽部」を発足いたしました。


現在、一般家庭の食卓に美味しい魚が並ぶことが少なくなってきています。
大人になってからでは食事の習慣や好みは変わらないので、 子どもの時代から美味しい魚を食べていないと、魚自体を嫌いになってしまうかもしれません。


そんな中、築地魚がし倶楽部の参加者には、20代~40代主婦の方が中心に、男性の方、参加者のご家族のお子さんもいらっしゃいます。
参加者は「美味しい魚を自分で調理したい」「子どもに美味しい魚を食べさせてあげたい」という強い想いをもっている方が多いですよ。


-活動を続ける中で、仲卸の仕事に活きてくる部分などはありましたか?


活動を通して、主婦層の生の声を聞くことで、お客様に消費者のニーズをお伝えすることができるようになってきました。
さらに言うと、調理技術も一から独学で習得したこともあり、お客様のメニューの入れ替えや新しいメニューの開発時には、料理のサンプルを実際に作り、原価の計算までしてお客様に提案しています。
「そこまでできるマグロ屋ってなかなかいないよ」と、お客様からお褒めの言葉もいただくようになりました。


■目指す次なる道とは?



-今後の目標はありますか?


時代の変化に合った、仲卸になること!


仲卸業は過渡期にあります。
そのため、消費者のニーズを汲み取りながら、それに合わせて僕たちが変わっていくことがこれからは必要です。
同業種だけにこだわらず、異業種の方たちと交流をして時代の流れも把握していきながら、新しい可能性を見いだしていきたいと思っています。


「魚」を一人でも多くの人に食べてもらうこと!


特に10代、20代の若い世代の方たちに食べてほしいね。またそういう世代がどんどん、魚の魅力を伝えていってほしいと思っています。
その土台はこれからも活動を通じて、僕らが作っていきますよ。


小川さん本日は本当にありがとうございました!


■インタビューを終えて



インタビューを通して、印象に残った言葉があります。


「色々しゃべりましたが、正直難しいことは考えていません、単純に美味い魚を一人でも多くの人に食べてほしいだけ」


小川さんの、人をひきつける不思議な魅力は、この想いからきているのだと感じました。
本当に笑顔が素敵な方で、小川さんとお話していると、すごく元気になります。
インタビューの最後には、小川さんのもとに買いに来るお客様や料理教室の参加者の皆さんの顔が浮かんだ気がしました...


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