いなせりブログ

いなせりブログでは、いなせりスタッフの日常や
魚河岸の魅力をお届けします!

いなせりブログ

いなせりブログでは、いなせりスタッフの日常や
魚河岸の魅力をお届けします!



秋を迎え、野菜や果物だけでなく美味しい魚も増えていく季節です。
秋の代表的な魚といえば、「秋刀魚」「鯖」「鰹」そして、「鮭」が有名ですね!


今回は、東日本の文化に根付いた人気の魚、「鮭」の生態について簡単にご紹介したいと思います!





<目次>


・鮭ってそもそもどんな魚?


・鮭には驚くべき能力があった!?


・鮭には色々な呼び名があった!「トキシラズ」「鮭児」「アキアジ」って知ってる?





◎鮭ってそもそもどんな魚?


鮭は硬い骨を持つ硬骨魚の中で、サケ目サケ科サケ属に属する魚を通称「サケ」と呼びます。
ですが、日本近海や河川で獲れるサケの多くは「シロザケ」のため、単にサケと呼ぶ場合はこの「シロザケ」を指すことが多いそうです。


その他、広義で捉える場合には「シロザケ」の他に、カラフトマス、ギンザケ、ベニザケ、マスノスケ、ニジマスなどのサケ属、イワナ属(イワナ、オショロコマ)、イトウ属(イトウ)、サルモ属(アトランティックサーモン、ブラウントラウト)、が「サケ」の仲間と言われるようです。アトランティックサーモンが主に日本で「サーモン」と呼ばれている魚です。
「サケ」の仲間には大きく含めると「サーモン」も含まれてしまうんですね!


この「サケ」の仲間は主に北半球の温帯より北に生息し、ある程度寒い地域を好む魚です。魚を主に食べて大きくなる種と、動物プランクトンを食べて大きくなる種に分けられます。
また、同じ種でも淡水でずっと暮らすもの(陸封型)川で生まれ海で育ちまた産卵のために川に遡上してくる遡河回遊を行うもの(降海型)が存在する場合があります。


動物プランクトンの代表種である「ホッキョクオキアミ」を主に食べて大きくなるベニザケ、カラフトマス、シロザケは、オキアミの「アスタキサンチン」と呼ばれる色素タンパク質が体内に取り込まれるため、特に身が赤・ピンクがかった色をしています。


サケの仲間は様々な生活スタイルがあるんですね!


↓↓日本で出回る主なサケの種類について表にまとめてみました↓↓
※海で過ごし続ける個体や雑種などもいるため、あくまで主な例です。


◎鮭には驚くべき能力があった!?


「シロザケ」には、生まれた川から下った後、最大4年程度をオホーツク海、ベーリング海、アラスカ湾沖と移動し、最終的に生まれ育った川に戻ってくるという能力があるんです!
また、長距離を長い時間をかけて移動しても、ほとんどの「サケ」が生まれ育った川に戻ってくるというから驚きです!


その正確な移動を可能にするメカニズムは主に3つあると考えられています。



1.太陽コンパス


太陽の方向と体内時計を合わせることで移動方向を決定するものです。
太陽の位置を目で捉え、日の出や日没が体内時計で前回太陽を認識したときより早まると東に向かっている、遅くなっていると西に向かっているというように、方向を知覚できるようです。


2.磁気コンパス


地磁気を捉え、その水平方向と垂直方向がどうなっているかで自分の位置を知覚します。


3.嗅覚


1、2の方法で日本の沿岸まで近づくと生まれた川固有の何らかの物質を鼻で嗅ぎ取ってどの川が自分の生まれた川かを判断できるようです。
大まかな方向を太陽と磁気で絞り、近づいたら臭いで判断することによって
自分が生まれた川、つまり自分の子どもも育ちやすいであろう川に帰ってくることができるそうです!


GPSの要らない「サケ」たちがちょっぴり羨ましいです...。




◎鮭には色々な呼び名があった!「トキシラズ」「鮭児」「アキアジ」って知ってる?


そんなとても優秀な能力を持つ「サケ」ですが、成長具合などで色々な呼び名があるんです!


1.鮭児


「秋鮭」と同じ時期に日本の沿岸にやってきますが卵巣や精巣が未発達な個体の状態の鮭を「鮭児」と呼びます。漁獲される「秋鮭」1万尾に1尾の割合で混ざっていると言われています。


卵巣や精巣に栄養を使っていないため、とろけるような脂のノリで、かつ全く嫌味がなく「サケ」の身の美味しさも伝わってきます。
熱を通すと薄オレンジのきれいな色でふっくらとした身で軽く箸を当てるだけで切り分けられます。


2.トキシラズ


普通の「サケ」が川に遡上しに日本近海にやってくる夏~初秋ではない初夏頃に沿岸に近づいてくる「サケ(シロザケやベニザケ)」のことを「トキシラズ」と呼びます。
卵や精子を発達させるのにエネルギーをあまり使っていないため、身に脂がのっており非常に美味しいです。



3.ギン(ギン毛)


一般的に市場で人気の、「秋鮭」のこと。夏から初秋にかけて日本の沿岸に近づいてきた「サケ」で、全身が銀色になっています。
ほどよく身に旨みもあり、メスからはきれいな筋子がとれます。



4.ブナ


産卵のために川を遡上する前や遡上中に婚姻色が体に現れた鮭のことを「ブナ」と呼びます。産卵真近で筋子はバラけてしまっている個体もおり、卵の皮も硬く口当たりが悪いと言われています。
新巻鮭や干物にするにはこちらのほうが良いとも言われています。


◎最後に…。


「サケ」は古くから世界中で貴重なタンパク源として考えられていたため、いろんな種類や成長度合いに応じた色々な呼び名があることが分かりましたね!


「シロザケ」と「ベニザケ」の違い、「トキシラズ」と「ギン」の違いなどに想いを馳せながら季節ごとの「サケ」と「サーモン」を味わってみると美味しさもひとしおではないでしょうか?


いなせりでは、築地の仲卸が厳選した各種「サケ・サーモン」商品が出品されています。こちらからご覧ください!



(一番上の写真はサクラマスです。)



<参考文献:食材魚介大百科2 サケ・マスのすべて 平凡社 井田齊・河野博・茂木正人監修・編>


このエントリーをはてなブックマークに追加